冷凍エビは手軽に使える便利な食材ですが、「上手に解凍できなくてパサパサになってしまった」「せっかくのプリプリ感が損なわれてしまった」という経験はありませんか?
ギフトの冷凍エビなら、なおさら美味しく食べたいですよね。
しかし「解凍方法に自信がない」「面倒そうで億劫になる」といった理由から、冷凍庫の奥のほうに、ひっそりと眠ったままになって、やがてすっかり忘れ去られてしまう……なんてことも、珍しいことではありません。
実は冷凍エビの解凍は、人の手で作業する時間が圧倒的に少ないのです。基本的に、時間の流れに委ねて自然解凍を待ちます。背ワタをとる作業がちょっとだけあるだけで、ほとんど手間がかかりません。
エビは料理の幅を拡げてくれる名わき役。冷凍エビの達人になれば、料理が今よりもずっと楽しく・美味しくなるはず。
そこで今回は、初めての方でも安心・安全に冷凍エビを上手に解凍して、美味しく食べれるおすすめレシピを紹介します。
いま手元にある調味料だけで完結するお手軽レシピばかりなので、この記事を読み終わった瞬間、今晩の献立が決まっちゃうかも!?
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
冷凍エビの上手な解凍方法
冷凍エビを上手に解凍するには、以下の3つの方法がおすすめです。
- 塩水解凍
- 冷蔵庫解凍
- 流水解凍
1. 塩水解凍
海水に近い濃度の塩水に浸けることで、エビから水分が流出することを防ぎ、プリプリの食感に仕上がります。
【手順】
- ボウルに水500mlと塩大さじ1杯を入れ、よく混ぜて塩水を作ります。
- 冷凍エビを塩水に浸し、30分~1時間ほど置いて解凍します。
- ザルにあげて水気を切り、キッチンペーパーで軽く押さえて水気をさらに取ります。
塩水解凍で美味しく食べれる料理の例
旨味が逃げ出さず、プリプリの食感に仕上がっているので、以下の料理におすすめです。
- 手巻き寿司
- エビチリ
- エビマヨネーズ
- サラダ
- エビフライ
- パスタ
2. 冷蔵庫解凍
時間をかけてゆっくり解凍することで、ドリップが出にくく、味が落ちにくいのが特徴です。
【手順】
- 冷凍エビを冷蔵庫に移し、一晩かけて解凍します。
- 解凍後は、水気を切ってから調理します。
冷蔵庫解凍で美味しく食べれる料理の例
旨味が損なわれにくく、身が柔らかい状態なので、以下の料理におすすめです。調理前に水気をよく拭き取ると、より美味しく仕上がります。
- サラダ
- マリネ
- カルパッチョ
- スープカレー
3. 流水解凍
時間がない場合は、塩水を使った流水解凍が便利です。ただし、旨味が逃げやすく、身が硬くなりやすいというデメリットがあります。
【手順】
- 冷凍エビをビニール袋に入れ、密閉します。
- 流水に当て、10~15分ほど解凍します。
- 解凍後は、水気を切ってから調理します。
【解凍時の注意点】
真水に浸けない:真水に浸すと、エビのうまみや水分が逃げてパサパサになってしまいます。
流水解凍で美味しく食べれる料理の例
旨味が逃げやすく、身が硬くなりやすいというデメリットはありますが、かえってそれが“うってつけ”になる料理もあります。キーワードは「炒め物」です。すでに身が硬くなっているから、思う存分に火を通すことができます。
- エビチャーハン
- エビ焼きそば
- エビ焼うどん
- グラタン
- シーフードカレー
- ミックスナッツ炒め
冷凍エビの電子レンジ解凍は味を損なうので避けよう
「どうしても時間がない」「サッと解凍を終わらせてしまいたい」というときは、つい電子レンジに頼りたくなります。しかしそこはグッとこらえて、時短をしたいときは、せめて流水解凍を行うといいでしょう。
電子レンジ解凍は、加熱ムラができやすく、身が硬くなったり、パサパサになったりしてしまう可能性があります。少しでもエビの風味を楽しむためにも、電子レンジ解凍は避けるようにしましょう。
初心者でも簡単4ステップ!冷凍エビの下処理方法
エビは解凍後すぐに下処理をすると、鮮度を保てます。以下の手順にしたがって処理を行えば、美味しく食べることができますよ。「下処理」と聞くと面倒なイメージがありますが、慣れたら1匹あたり5秒くらいで済みます。
1. 背ワタを取る
背ワタは黒い筋状のものです。苦味や臭みの原因となりますので、必ず取り除きましょう。
【手順】
- エビの背側に竹串を刺し、背ワタを引っ掛けます。
- ゆっくりと引き抜いて取り除きます。
- 背ワタが取りにくい場合は、包丁で切り込みを入れてから取り除くとよいでしょう。
【ポイント】
背ワタを取る際は、竹串を使うと便利です。
【補足:殻付きのまま調理する場合】
殻付きのまま調理する場合、背ワタを取り除き、殻全体を塩水で洗えばOKです。
2. 殻をむく
殻付きのエビの場合は、殻をむきましょう。
【手順】
- エビの頭と尻尾を持ち、反対方向に引っ張って取り除きます。
- 殻をむき、背ワタが残っている場合は取り除きます。
- 尾の先端を残しておくと、見た目もきれいです。
【ポイント】
殻をむく際は、無理に引っ張らず、ゆっくりとむくとよいでしょう。
3. 臭みを取る(3パターン)
新鮮な場合は匂いは気になりませんが、やや時間が経っていると、多少なりとも匂いが気になることがあります。以下、匂いをとる主な3つの方法をご紹介します。
- 塩水で洗う:水500mlに対して塩大さじ1杯の塩水で洗うと、臭みが取れて身が引き締まります。基本はこれでOKです。
- 酒に浸す:洗っても臭みが気になる……というときは酒に10分ほど浸すと、臭みが取れます。
- 片栗粉を揉み込む:ぬめりも気になるという方は、片栗粉を揉み込んでから塩水で洗い流すとGOOD。ぬめりと臭みが取れます。
4. 水気を拭き取る
ちょっとした手間をかけると、調理の質がワンランクあがります。最後にエビの水気を取っておきましょう。水気をとると、味が引き締まりますよ。
エビの水気をとるメリット
- 水気をとることで、エビの旨味が凝縮され、味が引き締まる
- 衣が剥がれにくくなる
- 炒め物がベチャッとしない
- エビがツヤツヤになり、見た目が良くなる
エビの詳しい下処理は下記の記事でも紹介しています。
下処理したエビを再冷凍することはできる
解凍して下処理したエビを「小分けにして保存したい」という方もいると思います。エビは細胞壁が壊れにくく、他の食材と比べると、再冷凍したときに鮮度が落ちたり、傷みやすくなったりするデメリットが少ないといわれています。
下処理したエビの冷凍方法
では以下に、解凍したエビを再度冷凍保存する方法をご紹介しましょう。プロによって方法は微妙に異なりますが、共通しているのは「密閉する」という点です。
1. まずは水気をしっかり取る
解凍したエビは水分が多いため、しっかりと水気を取る必要があります。キッチンペーパーで包んで軽く押さえたり、ざるにあげたりして、水気をしっかりと取り除きましょう。
2. 密閉容器した容器に入れる
水気を取ったエビを密閉容器やジップロックに入れ、冷凍庫で保存します。密閉容器がない場合は、ラップでしっかりと包んでから冷凍保存しても構いません。
3. 冷凍保存期間は約1カ月
冷凍保存期間は、エビの状態や保存方法によって異なりますが、目安としては1ヶ月程度です。鮮度が落ちにくいとはいっても、やはり多かれ少なかれ、鮮度は失われてしまいます。できるだけ早めに食べるようにしましょう。
補足:乾燥を防ぐために水ごと容器に入れて凍らせる方法もある
再冷凍の大敵は「乾燥」です。再冷凍保存したときに、できるだけ美味しさを保つために、水を浸した容器にエビを入れてそのまま冷凍する方法もあります。冷凍保存期間が2日以上の見立てなら、この方法を試してみてもよいでしょう。
解凍方法別!エビの美味しい食べ方
塩水解凍・冷蔵庫解凍・流水解凍別に、それぞれおすすめのレシピをピックアップして紹介します。
【塩水解凍】我が家の定番入り間違いなし!「プリプリのエビチリ」
【材料(2人分)】
- むきエビ:12尾
- 片栗粉:大さじ2
- サラダ油:大さじ2
- 長ネギ:1/2本
- 生姜:1片
- にんにく:1片
- ケチャップ:大さじ4
- チリソース:大さじ2
- 砂糖:小さじ1
- 酢:小さじ1
- 水:大さじ2
- 塩コショウ:少々
【作り方】
- エビに片栗粉をまぶす。
- 長ネギはみじん切り、生姜とにんにくはすりおろす。
- フライパンにサラダ油を熱し、長ネギ、生姜、にんにくを炒める。
- 香りが出てきたら、エビを加えて炒める。
- エビの色が変わったら、ケチャップ、チリソース、砂糖、酢、水を加えて煮詰める。
- 塩コショウで味を調えて完成。
【ポイント】
- プリプリのエビを生かすために、炒めすぎないように注意しましょう。
- 片栗粉をまぶすことで、エビがプリプリになります。
- チリソースの量はお好みでOK。
- 仕上げにごま油を少量加えると、風味がアップします。
【塩水解凍】週末はこれに決まり!「土曜日の昼下がりペペロンチーノパスタ」
【材料(2人分)】
- スパゲッティ:160g
- むきエビ:12尾
- ニンニク:2片
- 鷹の爪:1本
- オリーブオイル:大さじ2
- 塩:適量
- ブラックペッパー:適量
【作り方】
- スパゲッティを塩を入れた熱湯で表示時間よりも1分短く茹でる。
- ニンニクはみじん切り、鷹の爪は輪切りにする。
- フライパンにオリーブオイルとニンニク、鷹の爪を入れて弱火で熱する。
- ニンニクの香りが立ったら、エビを加えて中火で炒める。
- エビの色が変わったら、茹で上がったスパゲッティを加えて混ぜる。
- パスタにオリーブオイルと茹で汁を少量加えて乳化させる。
- 塩コショウで味を調えて完成。
【ポイント】
- パスタとソースを混ぜる際は、フライパンを揺すりながら混ぜると、乳化しやすくなります。
- エビのプリプリを生かすため、炒め過ぎないように注意しましょう。
- 鷹の爪の量はお好みでOK。
- 仕上げにパセリをトッピングすると、彩りが鮮やかになります。
- ベーコンやキノコなどを加えると、より味わい豊になります。
- ニンニクは焦がさないように弱火でじっくりと炒めましょう。
- 仕上げにレモン汁を加えると、レストランで食べるパスタのように仕上がります。
【冷蔵庫解凍】調味料3つでお上品なサイドメニュー!「レモン香る小粋なカルパッチョ」
【材料(2人分)】
- むきエビ:6尾
- イタリアンパセリ:適量
- レモン:1/2個
- オリーブオイル:大さじ2
- 塩:適量
- ブラックペッパー:適量
- その他材料はお好みで
【作り方】
- 下処理したエビを取り除いて薄くスライスする。
- イタリアンパセリはみじん切りにする。
- レモンは皮をむいて薄切りにする。
- 皿にエビを並べ、イタリアンパセリ、レモン、オリーブオイル、塩コショウをかける。
【ポイント】
- エビは包丁で切るのが難しい場合は、刺身包丁を使うと切りやすくなります。
- レモン汁はかける直前に絞ると、香りが良くなります。
- レモン汁はかけ過ぎると、エビの味が損なわれてしまうので注意しましょう。
- アボカドやトマトなどの野菜を一緒に盛り付けると、より彩り鮮やかになります。
- ドレッシングにバルサミコ酢を加えると、酸味がプラスされます。
【流水解凍】やっぱりこれでしょ!「町中華で食べた思い出のエビチャーハン」
【材料(2人分)】
- ご飯:2人分
- むきエビ:12尾
- 卵:2個
- 長ネギ:1/2本
- サラダ油:大さじ2
- 塩コショウ:少々
- 醤油:大さじ1
- ごま油:小さじ1
- オイスターソース:小さじ1
- お好みの中華調味料:適量
【作り方】
- ご飯は温かいものを使う。
- 卵は溶きほぐしておく。
- チャーシューは角切りにする。
- ネギはみじん切りにする。
- フライパンにサラダ油を熱し、エビを炒める。
- エビの色が変わったら、長ネギを加えて炒める。
- ご飯を加えてほぐしながら炒め、塩コショウで味を調える。
- 卵を加えて炒め、パラパラになるまで炒める。
- 卵が半熟になったら、ご飯を加えてほぐしながら炒める。
- 塩コショウで味を調える。
- 醤油とオイスターソースを加えて炒め、全体を混ぜ合わせたら完成。
【ポイント】
- ご飯は温かいものを使うと、パラパラに仕上がります。
- 卵は炒め過ぎないように注意しましょう。
- 醤油は焦げやすいので、最後に加えてサッと炒めるようにしましょう。
- エビは炒め過ぎると硬くなってしまうので、火加減に注意しましょう。
- ご飯は炒め過ぎるとベチャッとしてしまうので、パラパラになるまで炒めましょう。
- 卵は焦げやすいので、弱火でじっくりと炒めましょう。
【流水解凍】ちょっぴり贅沢!だけど簡単!「ビールが止まらないミックスナッツ炒め」
【材料(2人分)】
- 鶏もも肉:1枚
- むきエビ:12尾
- ミックスナッツ:50g
- 玉ねぎ:1/2個
- ピーマン:2個
- パプリカ:1/2個
- 生姜:小さじ1
- にんにく:小さじ1
- サラダ油:大さじ1
- 醤油:大さじ1
- オイスターソース:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
- 酒:大さじ1
- 鶏がらスープの素:小さじ1/2
- 水:大さじ3
- 片栗粉:大さじ1/2
- ごま油:適量
【作り方】
- 鶏肉は一口大に切り、下処理したエビは塩コショウで下味をつける。
- 玉ねぎ、ピーマン、パプリカは2cm角に切る。
- 生姜とにんにくはみじん切りにする。
- フライパンにサラダ油を熱し、生姜とにんにくを炒める。
- 鶏肉とエビを加えて色が変わるまで炒める。
- 玉ねぎ、ピーマン、パプリカを加えて火が通るまで炒める。
- ミックスナッツを加えて軽く炒める。
- 醤油、オイスターソース、砂糖、酒、鶏がらスープの素、水を加えて炒め合わせる。
- 火を止めてごま油を加えて混ぜ合わせる。
【ポイント】
- ミックスナッツは空炒りするとより香ばしくなります。
- ごま油は仕上げに少量加えることで、風味がアップします。
- 鶏肉は片栗粉をまぶしておくと、柔らかく仕上がります。
- 強火で手早く炒めることで、野菜がシャキシャキに仕上がります。
- カレー粉を加えると、スパイシーな味わいになります。
まとめ
以上、冷凍エビの解凍方法と、美味しく食べるレシピの紹介でした。
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口の中に入れると、驚くほどの甘みが感じられます。濃厚な旨みたっぷりで、ボタンエビ本来の味と風味が、口の中に広がります。身入りがよく肉厚で、瑞々しく、とろけるような食感をお楽しみください。
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