マルチュウスマイル

初心者もマスターできる魚の捌き方!プロが綺麗に仕上げる方法を伝授

初心者もマスターできる魚の捌き方!プロが綺麗に仕上げる方法を伝授

スーパーや通販では魚の切り身が多く売られており調理が簡単になってきている昨今ですが、知り合いから切り身ではない新鮮な魚をもらうと捌き方が分からないと困る時がありますよね。

そこで今回は150年以上の歴史を誇る水産物商「マルチュウスマイル」が魚の捌き方をご紹介します。

下準備の道具や初心者でも捌きやすい魚の種類などもまとめていますので、ぜひマスターして新鮮な魚を自宅で味わってみてください。

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魚を綺麗に捌くための下準備

道具と作業手順に分けて紹介していきます。

用意するもの

  • 包丁
  • まな板
  • バット2つ(お皿でも可)
  • キッチンペーパー
ポイント
  • 魚はぬめりが強く、手に臭みなどがつきやすいため、必要な調理道具は魚を触る前に準備しておきます。
  • 包丁は切れ味が良いものでないと魚を切った時に身がボロボロになってしまいます。しっかりと研いでおくか、古いものの場合は新調しましょう。
  • 食中毒を防ぐために清潔なバットを用意し、捌く前の魚をおく場所・捌いた後の場所として2つ用意しましょう。まな板のような皮や鱗がついているものは衛生的ではありませんので気をつける必要があります。バットがない時は平たいお皿などで洗浄しやすいものを選べばOKです。

手を使い分けてスムーズに作業する

左右の手それぞれに役割分担を設け使い分けることで作業を手際よく進めることができます。

  • 右手:包丁などの調理器具を触る
  • 左手:魚を触る

これは実際にお寿司屋さんでもよく使われています。

役割を設けると手を洗ったり、魚の匂いが着くのは魚を触った左だけ、と手洗い時間や調理時間の時短に繋がったり、衛生的な状態を保つことができるのです。

魚を綺麗に捌くための手順

  1. 鱗をとる
  2. 頭を落とす
  3. ワタを取る
  4. 水で洗い流す
  5. 三枚におろす

1. 鱗をとる

1. 鱗をとる

鱗はとっかかり部分があるため汚れや細菌が溜まりやすい場所です。しっかりと取ってキレイな状態で捌いていきます。

まず、まな板の上にキッチンペーパーを敷き、その上に魚を乗せます。まな板の上に直接魚を乗せ鱗をとると鱗が散らばりまな板にくっつき、後始末が大変です。しかし、キッチンペーパーを敷いておくことで最後にキッチンペーパーに包んで捨ててしまえるのでまな板が汚れずに済みます。

鱗は包丁の背を使って取ります。

鱗は頭から尻尾に向かって無数に重なっていますので、それを逆撫でするように尻尾から頭に向かって剥がすとキレイにできます。表が終わったら裏側も忘れずに取りましょう。

2. 頭を落とす

2. 頭を落とす

頭を落とす際は上の図の線を参考にしてください。

胸ビレの付け根と腹ビレの付け根を結んだ線を目安に頭を落とすとキレイに捌けます。

頭を落とす時は頭周辺の骨は丈夫なので切りにくく、恐る恐る切ると背骨で包丁が止まってしまうことがあります。そうならないためには包丁の刃を滑らせながら包丁の深い位置で切ると力が入って骨まで切りやすいです。

3. ワタを取る

3. ワタを取る

ワタを取っていくので腹を割いていきます。包丁の先をワタと腹の間に差し込みながら、包丁の先を肛門に向かってゆっくりと差し込んでいきます。肛門から包丁の先が出たらそのまま差し込み続けます。そうすると腹をが割けます。

ワタは、腹の内側を時計回りにぐるりと引っ掻き、黒い膜を剥がすように動作すると一気にワタを取り除くことができます。ワタは多少残っても次の水洗いで洗い流すので安心してください。

4. 水で洗い流す

4. 水で洗い流す

魚を流水で洗い流していきます。この工程では前段階のワタをキレイに取り除く作業ができたり、鱗や表面の滑りを取り除くことができます。

水温は冷たいのが好ましいので冷水を使いましょう。ぬるかったり暖かいお水は魚に付いている細菌が増殖しやすくなってしまうので気をつけてください。

5. 三枚におろす

5. 三枚におろす

「三枚におろす」と言うのは上身・背骨・下身の3部に魚を分けることを言います。

お刺身などで背骨がない方が良い時は三枚におろしますが、焼き魚など背骨がついていても問題ない時は二枚におろしたりもします。

まずは上身を切っていきます。尻尾の付け根から包丁を入れ、引いていきます。一度におろそうと思わず、スッと包丁を通していきましょう。

同様に裏側も削いでいきましょう。

初心者が捌く方法を練習するならどの魚?

初心者が捌く方法を練習するならどの魚?

初心者で魚を捌いてみるときは、サバやアジなどある程度大きさのある魚をオススメします。

とくにサバは身崩れしにくいため、包丁さばきに慣れていない場合でも比較的キレイにおろすことができます。

アジも鯖同様身崩れしにくく、また価格も比較的安価なので捌く練習をしたい場合などにオススメです。

逆にカレイ・平目は平たい形状をしており、一般的な魚と構造が違うので初心者の方が最初から挑戦するのはなかなか難しいかもしれません。

まとめ

今回は魚の捌き方や初心者が捌きやすい魚についてご紹介しました。

一度手順を覚えてしまえば他のほとんどの魚に代用できるのでぜひマスターして様々な魚料理に挑戦してみてください。

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